松山市立子規記念博物館デジタルアーカイブThe Shiki Musium / Digital Archives
女十句集表紙

【資料名】

「女十句集」


【資料名読み】

「オンナジックシュウ」


【作者名】

正岡子規ほか


【作成年】

明治29(1896)年11月


【形状・表装】

和綴本


【寸法】

縦256㎜×横170㎜(閉じた状態)


眼拾句集表紙

【資料名】

「眼拾句集」


【資料名読み】

「メジックシュウ」


【作者名】

正岡子規ほか


【作成年】

明治30(1897)年1月


【形状・表装】

和綴本


【寸法】

縦248㎜×横170㎜(閉じた状態)


字余十句集表紙

【資料名】

「字余十句集」


【資料名読み】

「ジアマリジックシュウ」


【作者名】

正岡子規ほか


【作成年】

明治30(1897)年2月


【形状・表装】

和綴本


【寸法】

縦251㎜×横180㎜(閉じた状態)


心十句集表紙

【資料名】

「心十句集」


【資料名読み】

「ココロジックシュウ」


【作者名】

正岡子規ほか


【作成年】

明治30(1897)年4月


【形状・表装】

和綴本


【寸法】

縦252㎜×横170㎜(閉じた状態)


魚十句集表紙

【資料名】

「魚十句集」


【資料名読み】

「ウオジックシュウ」


【作者名】

正岡子規ほか


【作成年】

明治30(1897)年8月


【形状・表装】

和綴本


【寸法】

縦245㎜×横163㎜(閉じた状態)


杉十句表紙

【資料名】

「杉十句」


【資料名読み】

「スギジック」


【作者名】

正岡子規ほか


【作成年】

明治30(1897)年9月


【形状・表装】

和綴本


【寸法】

縦242㎜×横165㎜(閉じた状態)


雲十句帖表紙

【資料名】

「雲十句帖」


【資料名読み】

「クモジックチョウ」


【作者名】

正岡子規ほか


【作成年】

明治31(1898)年6月


【形状・表装】

和綴本


【寸法】

縦246㎜×横170㎜(閉じた状態)


武器十句集表紙

【資料名】

「武器十句集」


【資料名読み】

「ブキジックシュウ」


【作者名】

正岡子規ほか


【作成年】

明治31(1898)年7月


【形状・表装】

和綴本


【寸法】

縦244㎜×横171㎜(閉じた状態)


歌十句集表紙

【資料名】

「歌十句集」


【資料名読み】

「ウタジックシュウ」


【作者名】

正岡子規ほか


【作成年】

明治32(1899)年9月


【形状・表装】

和綴本


【寸法】

縦249㎜×横170㎜(閉じた状態)


土地十句集表紙

【資料名】

「土地十句集」


【資料名読み】

「トチジックシュウ」


【作者名】

正岡子規ほか


【作成年】

明治33(1900)年頃


【形状・表装】

和綴本


【寸法】

縦245㎜×横173㎜(閉じた状態)


十句集 明治三十年表紙

【資料名】

「十句集 明治三十年」


【資料名読み】

「ジックシュウ メイジサンジュウネン」


【作者名】

河東碧梧桐・高浜虚子ほか


【作成年】

明治30(1897)年1月


【形状・表装】

和綴本


【寸法】

縦252㎜×横172㎜(閉じた状態)


資料解説COMMENTARY

子規と門人らのユニークな俳句修練を物語る郵便回覧句稿「十句集」

「十句集」とは、明治29年に正岡子規が考案した郵便回覧によるユニークな句会の記録です。参加者は、事前に決められた題で十句詠み(一題十句)、幹事が清書してまとめた句稿「十句集」をグループ内で郵便回覧して、優れた句を互いに選び、得点を競いました。幹事が得点を集計し、最高得点を得た者が句稿を所持できる取り決めで、今回公開する「十句集」冊子のほとんどは子規が最高得点を得て子規が所持していたものです。

これら「十句集」の回覧と選句にあたっては、受け取った者は必ず24時間以内に選句して次の参加者に発送するルールがありました。「十句集」が行われた明治30年代は、郵便制度が急速に発達した時代であり、子規は安価で迅速な配達が可能だった郵便制度を活用し、郵便回覧により月1回のペースで非対面の句会を催す俳句修練法を考案したものと考えられます。

今回公開する「十句集」11点には、『子規全集』未収録の新資料が含まれます。これまで注目されてこなかった子規と門人たちの郵便回覧句会の実態を調査研究でき、子規研究の進展に大きく寄与できる極めて貴重な資料群です。

「十句集」による郵便回覧句会のしくみ

  1. ①投句受付

    参加者は、期日までに決められた題の句を10句作り、幹事に送付。

  2. ②清記

    幹事は、参加者の句を無記名の状態で季節ごとに分類、清書して冊子(「十句集」)にまとめ、参加者に郵便で回覧。

  3. ③回覧(1回目)・選句

    各参加者は、「十句集」を順に郵便で回覧し、それぞれ総句数の1割の句を選ぶ。「十句集」は最終的に幹事に戻される。

  4. ④集計・記入

    幹事は、参加者の選んだ句の得点を集計、「十句集」の句稿に記した俳句に作者と選者の名前を記入し、再び参加者に回覧。

  5. ⑤回覧(2回目)・結果報告

    各参加者は、回覧される「十句集」を見て結果を確認、最高得点者が最後に閲覧し、「十句集」原本をそのまま所持。

「十句集」の内容構成

「十句集」各冊子の内容構成は、下記のとおりです。

  1. 句会稿の凡例・規則・注意事項
  2. 次回の課題、次回の幹事の告知
  3. 句稿
    幹事が清記した句稿。俳句は新年から春夏秋冬の順に季節ごとに分類されている。回覧(1回目)終了後、幹事が俳句の作者と選者を記入。
  4. 結果報告・傾向の分析
    回覧(1回目)終了後、幹事が各参加者の得点、高得点を得た俳句、最高得点者(本巻所有者)など結果の分析報告をまとめたもの。
  5. 得点表
    回覧(1回目)終了後、幹事が点数を集計して作成。
  6. 参加者の住所一覧

毎回決まった様式にならって、郵便回覧のための冊子が作成されました。

※①②③⑥は回覧(1回目)前からある部分、④⑤は回覧(1回目)後に追加された部分。

③句稿(幹事が清記した俳句)
※「女十句集」より

01 俳句の上に、その俳句に点を入れた選句者名が記される。選句者名は○の中に略称で記されている。例)規=正岡子規 碧=河東碧梧桐 虚=高浜虚子 選句者名が多いほど得点の高い俳句。※回覧(1回目)後に幹事が記入。 02 俳句の下に、その俳句の作者名を記す。作者名は略称。 01 俳句の上に、その俳句に点を入れた選句者名が記される。選句者名は○の中に略称で記されている。例)規=正岡子規 碧=河東碧梧桐 虚=高浜虚子 選句者名が多いほど得点の高い俳句。※回覧(1回目)後に幹事が記入。 02 俳句の下に、その俳句の作者名を記す。作者名は略称。

④結果報告・分析
※「女十句集」より

01 人物別の得点ランキングを記す。第2位は31点で子規、第2位は28点で川東銓(碧梧桐の兄)と内藤鳴雪。この句稿は最高得点者・子規の所有となった。 02 この回の最低点者は1点だった(名前は記されていない)。 03 俳句別の得点ランキングを記す。最高点句は9点の内藤鳴雪の俳句、第2位は8点の子規の俳句、第3位は中村楽天と高浜虚子の俳句。 01 人物別の得点ランキングを記す。第2位は31点で子規、第2位は28点で川東銓(碧梧桐の兄)と内藤鳴雪。この句稿は最高得点者・子規の所有となった。 02 この回の最低点者は1点だった(名前は記されていない)。 03 俳句別の得点ランキングを記す。最高点句は9点の内藤鳴雪の俳句、第2位は8点の子規の俳句、第3位は中村楽天と高浜虚子の俳句。

⑤得点表
※「女十句集」より

01 上欄外は作者名、右欄外は選句者名を記す。。各マスの「ヽ」は点数を表す。「誰が誰に何点入れたか」が一目でわかるようになっている。1回の選句の中で最上位の句を「天」、2位の句を「地」、3位の句を「人」としているが、点数はどれも1点ずつで計算している。 02 参加者の得点。子規は31点で最高得点者。 03 参加者の得点順位。子規は1位。 01 上欄外は作者名、右欄外は選句者名を記す。。各マスの「ヽ」は点数を表す。「誰が誰に何点入れたか」が一目でわかるようになっている。1回の選句の中で最上位の句を「天」、2位の句を「地」、3位の句を「人」としているが、点数はどれも1点ずつで計算している。 02 参加者の得点。子規は31点で最高得点者。 03 参加者の得点順位。子規は1位。

⑥参加者の住所一覧
※「女十句集」より

01 1回目の回覧における受取日、閲覧した日、次の参加者への送付日などが記される。 02 2回目の回覧における受取日、閲覧した日、次の参加者への送付日などが記される。 03 参加者の住所と氏名。()内は俳号。参加者の住所も、各俳人を研究するうえで重要な資料となる。 01 1回目の回覧における受取日、閲覧した日、次の参加者への送付日などが記される。 02 2回目の回覧における受取日、閲覧した日、次の参加者への送付日などが記される。 03 参加者の住所と氏名。()内は俳号。参加者の住所も、各俳人を研究するうえで重要な資料となる。